6−1 危険度解析方法

周辺地域の地震発生のようすを表す何らかの情報が必要であり,その主なものは,@過去にその地域に発生した地震のデ−タA活断層の位置や活動度に関するデ−タB周辺地域のより巨視的な地体構造に関するデ−タなどである。@の情報は,いつ,どこに,どのくらいの規模の地震が起こったかという地震発生カタログに代表され,ここではこれについて解析をするものとし,カタログには宇津カタログ(1885年〜1986年)と,宇佐美カタログ(1855年以前)を使用する4)。 最古の679年から1946年の地震を対象とし, 高知市を中心とする半径300qの地域を対象地範囲とする。地震規模はマグニチュ−ド 6.0から8.5とする。各地点の最大応答値(加速度,速度,変位)は,沖積層で求められた土研の距離減衰式5)を次のように用いている。

Acc =227.3×10**(0.308M)×(Δ+30)**(−1.201)  …(1)

Vel =2.666×10**(0.401M)×(Δ+30)**(−1.183)  …(2)

Disp=0.056×10**(0.549M)×(Δ+30)**(−0.197)     …(3)

ここに M:マグニチュ−ド,Δ:震央距離(q)

解析は図6−1 に示す手順で行った。構造物の耐用年数は50年,100年,150年の3種類を求めた。