工事現場では尾根鞍部の北東側の谷頭部から大規模な斜面崩壊がみられ,砂防堰堤のために掘削された沢底や斜面中腹部には幅約30mにわたって暗黒色の断層破砕帯が分布している。破砕帯は北東南西方向へ延びる。破砕帯周辺の地山は四万十層群の頁岩砂岩の互層からなり,破砕帯部分は粘土混じり角礫状で特に頁岩の破砕が著しく,雨が降り水を含むと著しく強度が低下し,粘土化しやすい。以下,図4−8位置平面図(縮尺1:2,000)と現場写真を示す。