2−7−3 電気探査結果

トレンチ地点の検討を目的に比抵抗2次元探査法により電気探査を実施した。測線長は120m、測点間隔2.5m、探査深度30mとし、ウェンナ−法とエルトラン法を組み合わせたデ−タを取得して、2次元インバ−ジョンによる比抵抗解析を行った。解析結果を図7−3−1に示す。

比抵抗値は1〜20Ω−mの範囲にある。比抵抗の分布は、大局的に5〜7Ω−mの比抵抗を境に、2層構造に分帯される。境界部は、西南西起点側から測線中央付近までは3〜5m程度の深度で分布し、東南東の終点方向に向かって次第に深くなる傾向を示す。

地質断面と比抵抗断面との関係は、測線上のB3−3ボ−リングおよびオフセットしている2本のボ−リングと対比させると7Ω−m以下が基盤岩に相当する。逗子層と衣笠オリストストローム層の境界は、明瞭ではないが、逗子層側が衣笠オリストストローム層より低比抵抗を示す傾向がうかがえる。

被覆層内部の地層区分では、砂礫層(ag−4層)に対応して11〜13Ω−m程度の比抵抗層が分布する。

基盤内部および被覆層部の比抵抗分布形状には、断層変位に対応するような変化は認められない。

図7−3−1 比抵抗2次元解析断面図(No.3地点)