(1)地形
No.1トレンチ地点は長坂ゴルフ場の北端付近から北へ約200mの位置にある。周辺は標高100〜200m前後の丘陵で、比較的開析が進み、大小の谷の発達が著しい。山腹斜面が谷底平野に臨むところは急傾斜となっている。周辺には鞍部をなす地形がいくつか認められ、鞍部を結ぶと西北西〜東南東方向にのび、北武断層のトレースと概ね一致する。また、トレンチ地点の北方の独立峰(標高140.5m)の東および南側斜面には幅50〜120m、長さ90〜100mの崩壊地形が3箇所認められ、概ね馬蹄形をしている。 崩壊地末端部は谷底平野に達している。松越川の流路方向は概ね北東〜南西で、トレンチ地点は松越川の最上流部に近い場所に位置し、松越川本流と2つの支谷が合流する付近にあたる(図5−1−1)。
また、トレンチ地点の北東に位置する大山(標高113.0m) の山頂から南西方向にのびる尾根がトレンチ近くでほぼ東西方向に変化している。
図5−1−1 調査地点周辺の断層変位地形図および地質図(No.1地点)* 縮尺1:5000