北武断層帯の活動規模から想定される地震動は、建築物への影響はもとより構造物とりわけ交通施設への影響が懸念される。これら構造物の設計や点検の際には、適切に活断層の影響について留意していくことが必要である。
2)地盤災害防止への留意
北武断層帯の活動による想定される災害は、北武断層帯が三浦半島にあり、その地形的な環境を勘案すれば、崖崩れや地すべり等の斜面災害に留意する必要がある。特に、断層に沿った急崖地では留意する必要がある。
また、中小河川沿いには平作川のように未固結な厚い河成堆積物層が分布するところもあるので、地震時の液状化発生についても留意していくことが必要である。
表1−2に調査地点毎の結果総括表を、図1−1にNo.1地点の北武断層の活動史とNo.3地点の完新世の地層の変形史を示す。