9−1−2 それ以前の活動
今年度の曽我原第2トレンチでは4回の断層活動が認められた。最新活動のひとつ前の断層活動2は第2トレンチのfe−2とfe−3がf層を切りc層に覆われることから認定される。年代としてはf層以降、c層以前で約2000年前である。断層活動3はfe−3沿いの変位量の差からg層以前、i層以降に認定される。年代は約2600年前と推定される。断層活動4はfe−4によりj層の基底が1.3m変位しているが、上位のi2層基底がわずかしか変位していないことから認定される。断層活動年代としてはl層の3960±40y.B.P.、3860±40y.B.P.以降で、i1 層の2570y.B.P.以前、約2600年前〜4000年前の間になり、絞り込むことはできない。西壁面ではi2層とj層は不整合関係にあり、j層の年代はi1 層の2570y.B.P.より少なからず古いことを示唆している。断層活動4の年代の上限である2600年前という時代は断層活動3と同じになる。しかし、両者は層序上から明らかに識別できる。以上を考慮すると断層活動4は4000年前に近いと推定される。