3−6−1 文献調査

徐(1995)は山北町平山において、足柄層群がHk−TPfl(箱根東京軽石流)とその上位の扇状地礫層に衝上している断層露頭を発見し、日向断層と命名した。徐(1995)によれば日向断層は地質踏査からENE−WSW走向で、長さは3.5km、断層露頭の東延長にあるGMF(御殿場泥流:2600年前)が構成する山北段丘に変位が見られないことから、少なくとも約2600年前以降の断層活動はないとしている。なお、上杉私信によると、断層露頭のHk−TPflはHk−OPの軽石流であり、山北町城山城遺跡ではF−HOと考古遺物を含む地層と古富士テフラが垂直に近い断層で接しているようにみえ、F−HO以降に強震動があったことを示す。