4−2 トレンチ調査

国府津・松田断層の最新活動時期は約3000年前と推定されており(山崎・水野,1999)、この年代と断層との直接の関係を確認するために、さらには最新活動時期の1つ前の断層活動時期に関するデータを得るためにトレンチ調査を計画する。

トレンチ候補地一覧を表4−1に示し、候補地の全体の位置図を図4−1に示す。また個々の位置は図4−1図4−2図4−3図4−4図4−5図4−6に示す。

トレンチ調査候補地を選定するために空中写真判読を行い、候補地としてA〜Lの12地点を選定した。空中写真は縮尺1/10000(1952、1954年米軍撮影)、縮尺1/20000(1961年国土地理院撮影)を用い、小田原市(1999年発行)及び大井町(1996年発行)の縮尺1/2500地形図にプロットした。その後、委員会による現地調査を行い、新たに3地点(E2、G’s、A’)を加えて、計15地点の中から優先順位を検討し、7地点(E1、E2、F、G’、G’s、I、K)のトレンチ調査候補地の中から、数地点でトレンチ調査を行うこととした。

 また、国府津・松田断層のトレンチ調査で確認された地割れ、地すべり等が、地下深部の断層運動に起因していることを確認する必要がある。そこで、有力なトレンチ地点においてボーリング、反射法などの追加調査を行う。