2−3−3 まとめ

以上の遺跡から考えられる地震発生時期と活断層調査のためのトレンチ調査(山田、上曽我、曽我谷津、国府津の4地点)の結果を編集すると図2−29のようになる。すべてのイベントが必ずしも国府津−松田断層の活動に起因するわけではないが、考古学的イベントと地質学区的イベントは比較的良く対応している。大磯丘陵における完新世海岸段丘面群の各面が、国府津−松田断層の活動による隆起によって形成されたとすると、国府津−松田断層は約7千年前以降に3回の活動をしたと考えられる。約5000年前のイベント、約3000年前のイベントはその可能性が非常に高い。あと1回を何時と考えるかが今後の調査の焦点となるであろう。候補としては約1500年前あるいは5000年前以前が考えられる。