(1)水平ボーリングの目的と仕様

水平ボーリングの目的は,断層変位量を知ることである。したがって,水平ボーリングの方向は,確認された断層の走向にほぼ平行なN73°Wとした。また,水平ボーリングは,上盤側で1地点西側方向に,下盤側で1地点東側方向に掘削した。

断層の変位量を捉えるためには,ボーリングコア試料がトレンチのり面に出現する層序に対比できる必要性があり,採取率を向上させるためにφ86mmのオールコアとした。

掘進長は,トレンチのり面に露出した地層に対比できるまでの深度とした。対比が困難な場合は,基盤である初声層および宮田層を1〜2m確認して終了とした。水平ボーリングの概要を表2−10に,水平ボーリングの位置を図2−28に示す。

表2−10 水平ボーリングの概要