この断層はトレンチ底部で初声層と宮田層の両基盤層を境し,より上位の地層中まで連続する。断層は東側のり面ではD3層に,西側のり面ではB5層に覆われて,それらより上位の地層では断層変位は認められない。
断層の観察は,まずトレンチのり面で行った。その後に,断層を追跡するように人力で小規模な掘削を行い(以下,断層追跡溝という),断層性状や地層の変形に係わる新たな情報を得た。