金田地区は,引橋断層の地溝が存在する地域である。初声層で構成される地溝内には,宮田層が堆積していることが報告されている。また,南下浦断層と同様の理由から比抵抗分布を知ることで断層の位置や性状を捉えられると判断した。
電気探査は,分解能を高めることに主眼を置いた。電気探査における高分解能の利点は次のとおりである。
(1) 地層境界としての断層形状を詳細に把握できる。
(2) 第四紀層の変形状況を捉えることができる。
(3) 盛土,地盤改良範囲を推定することができる。