(4)珪藻分析

湿重約10gの試料をビーカーに秤りとり、過酸化水素水と塩酸を加えて加熱しながら泥化および有機物の分解・漂白を行う。分散剤を加えた後、蒸留水を満たし放置する。その後、上澄み液中に浮遊した粘土分を除去する。この操作を4〜5回繰り返す。次に、L字型管分離で砂質分の除去を行い、検鏡し易い濃度に希釈したうえでカバーガラス上に滴下して乾燥させる。乾燥した試料上に封入剤のプリュウラックスを滴下し、スライドガラスに張り付け永久プレパラートを作製する。

検鏡は、油浸600倍または1000倍で行い、メカニカルステージを用い任意に出現する珪藻化石が200個体以上になるまで同定・計数した。なお珪藻殻が半分以上破損したものについては同定・計数は行っていない。珪藻の同定と種の生態性については、Hustedt(1930−1966)、Krammer&Lange−Bertalot(1986〜1991)、Desikachiary(1987)などを参考にした。