(2)調査範囲

空中写真による地形判読(110km2)・地質概査(80km2)は、図2−2−1及び付図1「調査位置図(1/25,000)」に示す範囲とし、その結果をもとにして地質精査の範囲を選定し、以下に示す5地区(7km2)とした。なお、精査範囲は、最終的にボーリングやトレンチ調査が可能な地区を中心に選定した。また、現在宅地化による地形改変が進んでいるために自然地形が不明瞭な伊勢原市峰岸において、1961年撮影の航空写真の図化による9断面の地形測量を行った。

<清川村柳梅地区>

伊勢原断層の北〜中央部で、北西−南東方向に断層の走向が変わる地区。土地利用は、畑が主体で宅地が点在し、変位基準となる沖積層等が分布している。

<伊勢原市日向地区>

伊勢原断層の中央部で、断層変位地形が明瞭な地区。土地利用がほとんど田畑で、変位基準となる沖積層等が分布している。

<伊勢原市峰岸地区>

伊勢原断層の中央〜南部で、断層変位地形が比較的明瞭な地区。現在、宅地化が進んでいる。

<平塚市岡崎(駒形神社)地区>

伊勢原断層の南部で、伊勢原台地南部の西縁に位置し、土地利用はほとんど田畑で、変位基準となる沖積層等が分布している。

<平塚市北金目地区>

伊勢原断層の南端部で、断層の南方への延長を明らかにするための地区で、伊勢原台地と大磯丘陵の間に位置する。土地利用は水田で、変位基準となる沖積層等が分布している。

図2−2−1 地形判読・地質概査・地質精査の範囲及び地域区分図