断層東側の下末吉面(台地裾部)でB4−2〜B4−3、西側の沖積面(水田)でB4−4〜B4−6を掘削した。B4−1は前述の岡崎と共通である。
B4−1〜B4−3は、TP層を含むローム層である。下部は下末吉ローム、上部は新期ロームである。B4−3の上部及びB4−4〜B4−6は腐植土と砂礫、砂、シルト、粘土との互層である(腐植土は特に下部に多い)。中に多数のスコリアを挟む。B4−4付近上部は宝永スコリアを伴う。これらのB4−3〜B4−6の水成堆積物は、鈴川による河川の堆積物で大半が沖積層と考えられる。
岡崎(駒形神社)地区の地質構造は、TP層がB4−1からB4−3の間で撓み構造を示し、かつ、B4−3とB4−4間で地層の不連続が明瞭であり、B4−3とB4−4間で断層変形をしている可能性が考えられる。TP層(約5万年前)の変位量は、参考値として推定約8mであり、平均変位速度は0.16m/千年となる。