ピット掘削地点は,平成10年度に群列状のボーリング調査を実施した地点の北東側約 60mの地点である(図4−38)。同地点では,平成10年度調査において,北西側の入戸火砕流二次堆積物と南東側のシルト質角礫層とを境する低角度正断層の露頭が確認されており(図4−40),この露頭の南東側を拡幅する形状でピット調査を行った。ピットの壁面のスケッチ及び写真を図4−41−1,図4−41−2に示す。
ピット調査結果によると, 上記の北西側の入戸火砕流二次堆積物と南東側のシルト質角礫層とを境する低角度正断層は, 入戸火砕流二次堆積物を覆う礫層にも北西落ちの変位を与えていることが確認された。しかし, 礫層の年代については, データを得ることができなかった。