また、トレンチにおいて2回の断層を受けたと考えられる基底部のF層基底部のC−8で35,100±540年B.P.、またC−10で33,760±470年B.P.の14C年代が得られている。
これに対して、1回の断層変位しか受けていないと考えられるE層からは、27,160±210〜22,520±280年B.P.の14C年代が、D層からは、21,480±140年B.P.の14C年代が、B層からは、17,790±70年B.P.の14C年代が得られている。
また、断層変位を受けた地層を不整合的に盛土した、旧耕作土からは、700±50および1,970±50年B.P.の14C年代が得られている。
以上の14C年代測定結果は、火山灰分析と調和しており、本トレンチの堆積物は、約3.5万年〜1.8万年前の堆積物と考えられる。
なお、姶良Tn火山灰降灰前のC−27からは27,160±210年B.P.、降灰後のC−28からは23,030±520年B.P.の14C年代が得られている。また、姶良Tn火山灰層中のC−28からは、24,990±230年B.P.の14C年代が得られている。これから、姶良Tn火山灰の降灰年代は、約2.3〜2.7万年前で、約2.5万年前後と推定される。
表3−4−2 三木町田中地点14C年代測定結果(推定)
表3−4−3 三木町田中地点火山灰分析試料
表3−4−5 斜方輝石の屈折率(γ)測定結果一覧表
図3−4−6−2 三木町田中地点火山灰分析結果