(3)解釈

解析結果をボーリング調査から解釈すると、以下の通りである(図3−4−3)。

(1)A測線

砂層(LU段丘堆積物)・・・10−50Ωm

砂質シルト層(LU段丘堆積物)・・・40−100Ωm

砂礫層(三豊層群)・・・5−40Ωm

花崗岩・・・20−50Ωm以下 

B、C測線と異なり、砂質シルト層および三豊層群がかなり低比抵抗で現れている。

断層位置は、B測線のボーリング調査、リニアメント位置によって推定したが、比抵抗の違いは明瞭ではない。

(2)B測線

盛土・・・90−100Ωm

砂層(LU段丘堆積物)・・・ 90−100Ωm

砂質シルト層(LU段丘堆積物)・・・5−70Ωm

砂礫層(三豊層群)・・・80−100Ωm

花崗岩・・・50−80Ωm 

ボーリング調査結果によると、花崗岩は著しい変質を受けた岩盤、三豊層群は玉石混じりの砂礫層であった。花崗岩の岩質が変質を受け粘土化していることから、花崗岩は低比抵抗になっている。また、三豊層群はよく締った砂礫層であるが、基質に粘土分が多いため礫層としては低比抵抗になっている。

断層位置は、電極番号18から50°南傾斜の比抵抗境界に推定した。図中の断層位置はボーリングによる断層位置と比べると約3m南側にずれている。

(3)C測線

砂層(LU段丘堆積物)・・・90−100Ωm

砂質シルト層(LU段丘堆積物)・・・5−70Ωm

砂礫層(三豊層群)・・・80−100Ωm

花崗岩・・・5−80Ωm 

B測線のボーリング調査結果から 低比抵抗の花崗岩は岩質が変質を受け粘土化しているためであり、三豊層群の高比抵抗はよく締った砂礫層であるためと考えられる。

断層位置は、電極番号27から55°北傾斜の比抵抗境界に推定した。 

図3−4−3 三木町田中地点比抵抗映像法電気探査解釈図