リニアメント南側のNA−1、NA−2孔では、地表から深度4mまでLV段丘堆積物と思われるシルト質砂層(S1)、 礫混り砂層(S2)が、 深度4〜10mでは三豊層群の砂礫層が、深度10m以深には花崗岩が分布している(図3−2−8)。さらにNA−1、NA−2孔ともそれぞれ深度23.6m、13.7mで花崗岩を貫き、 その下位に三豊層群が確認された。花崗岩と三豊層群との境界面からなる断層面は南へ45°傾斜している。リニアメント上のNA−4孔、リニアメント北側のNA−3孔では地表から深度6mまでLV段丘堆積物と思われるシルト質砂層(S1)、礫混り砂層(S2)が、それ以深には三豊層群の砂礫層が分布している。
地形面の高度差1mに対し、三豊層群上面の高度差は約1.6m、 礫混り砂層(S2)上面のそれは約1mである。また、礫混り砂層(S2)は断層の北が0.6mほど厚くなっている。これに対して、シルト質砂層(S1)は、断層の北側がやや厚くなっているものの、層厚変化は少ない。これは、礫混り砂層堆積中に断層運動があった可能性を示している。
図3−2−8 長尾町塚原地点地質断面図