新夏油トレンチの写真を図6−3に、スケッチを図6−5−1、図6−5−2に示す。
(1)盛土
盛土はトレンチ南面上部S0.3〜4.7まで分布する。層厚は最大80cmである。
(2)耕作土
耕作土はトレンチ最上部でN7.2〜15、S7.9〜9、S11.8〜14.4まで分布する。腐植質黒〜黒褐色土で、層厚は最大60cmである。
(3)A層
A層はトレンチ上部全体に分布し、B層を覆う。褐色〜明褐色のロームからなり、層厚は0.4〜2.6mである。上部は粘土質で下部はシルト〜砂質である。下部には亜円〜亜角礫が散在しており、礫の定方向配列が認められる部分がある。礫種は主に安山岩である。A層下部には黄色パミスが認められる。A層基底部の走向・傾斜は、N26W9E(N1.9,D3.9)、N38W10E(N3.3,D3.8)、N23W17E(N5.4,D3.4)、N26E13W(N7.2,D3.3)、N38W6E(N9.3,D2.7)、N86W9E(N10.2,D2.7)、N10W9E(N12.3,D2.4)、N60W28E(N13.4,D2)、N64W12E(N14.9,D1.6)、N51E11S(S0.2,D4)、N66E11S(S4.8,D3.7)、N76E9E(S5.6,D3.6)、N15E12E(S9.8,D2.8)、N7E10E(S10.4,D2.8)、N21E9E(S14.5,D2.3)である。
(4)B層
B層はトレンチ下部全体に分布する。礫層からなり、層厚は0.7〜1.2mである。基質支持、礫支持の部分がある。分級が悪く、基質はローム質のシルト〜細粒砂、細〜中粒砂、粗粒砂などである。礫の定方向配列が認められる部分がある。礫種は大きいものは安山岩、花崗岩で、小さいものはチャート、頁岩などである。下部には橙色パミスが挟まれる。