3−5 梅田地区の調査結果

平成8・9年度調査の結果,梅田地区では平野側隆起の副次的な逆断層が見出され,その活動年代は約2,000年前であることが明らかになった(図3−5−1).その後,梅田B遺跡の発掘調査が進展し,平成8年度のトレンチ調査位置より南西側約150mの位置で,弥生時代の遺構以前の地表面に撓曲崖状の地形が現れていることが明らかになった(図3−5−2).この地形は,丘陵と平野の地形境界とほぼ平行な北東−南西方向の走向で,丘陵側隆起,平野側沈降の傾斜を示しており,幅約10m,比高約1mにおよんでいる.平成8年度調査で発見された副次的な断層の主断層にあたる部分の変位地形が見出されている可能性があることから,詳細な調査を実施することとした.

図3−5−1 梅田地区調査位置図

図3−5−2 梅田B遺跡遺構略図とトレンチ位置の関係