(2)液状化痕跡調査の結果

堅田B遺跡における液状化痕跡調査の結果、以下の事項が確認された。

@砂脈の規模は幅1〜3cmで、長さ5〜10mのものが3本確認され、その他短いものが数本認められた。砂脈の方向は概ねN30〜50゜Wであった。

A砂脈は鎌倉時代の遺構面(AD1,270〜1,350年)の下約70cmの深さにある細砂層を起源としており、鎌倉時代の遺構面と水路遺構を切っている。

B噴砂の上限は不明瞭であり、遺構面の上位層との関係も未確認であるため、液状化の発生時期は鎌倉時代の遺構形成以降としか言えない。

調査結果から、液状化は鎌倉時代の遺構形成以後に発生したといえるが、それ以降の時代の特定はできなかった。

図3−1−3 堅田地区液状化履歴調査位置図

図3−1−4 堅田B遺跡液状化痕跡調査平面および断面スケッチ図

堅田地区液状化痕跡現場写真  写真7写真8