(3)平均変位速度
今回の調査では、卯辰山層の基底面を基準として平均変位速度を見積もることができた。卯辰山層の基底面は、丘陵部では標高+100m程度の高さにあるが、平野部では−500mの深さになっており、両者で600mの比高がある。位置は森本断層を挟んで2km程度の距離にあり、長期的な変位速度を検討する上で有効であると考えられる。卯辰山層は約80万年前に形成されはじめたと考えられていることから、卯辰山層基底面を基準面とする平均変位速度は0.75m/1,000年で、B級の活動度となる。