(4)既存ボーリング資料調査

調査範囲および周辺地域で行われたボーリング調査資料から、1200本のボーリング柱状図を収集した。収集したボーリング柱状図は通し番号をつけて位置図を作成し(付図1−1付図1−2)、さらに柱状図集としてまとめた。また、これらのデータから、森本断層を横切る方向に推定地質断面図を3地域・5断面作成した(表1−2−1−2図1−2−1−1)。

表1−2−1−2 推定地質断面図を作成した地域と断面長

A−A’断面では、国道159号線より山側に沖積層基底面にたわみがあるように見え、埋没谷を示していると考えられる。国道を越えて平野側では、沖積層基底面は急激に深度を増しているようである。

B−B’断面では、山麓線から500m程度離れたJR線付近では、標高−40m程度の深さでも沖積層基底面に到達せず、急激に深くなっていると推定される。

C−C’断面では、沖積層基底面は徐々に深くなっているようである。

D−D’断面では、山麓線から600m程度平野側の範囲まで沖積層基底面が数m〜十数mの幅で浅くなったり深くなったりしている。それより平野側では沖積層は急速に深くなっているようである。

E−E’断面では沖積層の下位の洪積層が厚く分布しており、海側に向かって緩く傾斜していると推定される。

図1−2−1−1 推定地質断面位置図