(2)調査以前にほぼ判明している事項

新編「日本の活断層」では、森本断層は確実度T−U、活動度B、北北東−南南西方向の長さ18kmの活断層で、東側隆起の縦ずれ逆断層とされている。

富樫断層は確実度T−U、活動度B、北北東−南南西方向の長さ16kmの活断層で、東側隆起の縦ずれ逆断層とされている。

これらの断層は新期の扇状地面や段丘面を撓曲または切断しているが、近年活動したという明確な記録は見いだされていない。金沢城および同城下町に大きな被害をもたらした寛政11(1799)年の大地震は、その被害状況から森本断層の活動にあたるとする指摘もある(寒川,1986)。