7−1−6 本トレンチ調査による結果
4章で述べた,一ノ谷の第1トレンチの様子とトレンチ法面より採取された腐植質層の炭素年代測定結果をまとめて示すと,図7−6−1、図7−6−2のようになる。図に示されるように,得られた炭素年代値と試料の上下関係がすべての試料において整合していないが,同じ法面においては,断層を直接に覆うD層の測定値はほぼCal. AD1300〜1450付近に集中する。これにより,本トレンチ地点の須磨断層の最新活動時期は,現在より約600年前以前と推定される。なお,図7−6−1、図7−6−2に示されるように,D層とE層では堆積年代にあまり間隙はないようである。図7−6−1 第1トレンチ西側法面スケッチ図
図7−6−2 須磨断層を覆う谷底堆積物の炭素年代値一覧(第1トレンチ)