7−1−2 反射法地震探査結果
須磨断層を対象とした反射法地震探査は,神戸市(1999)によって須磨区板宿町(本調査地点の北東約3 km)において実施されている。探査結果は図7−2に示すとおりである。これより,須磨断層は複数の断層によって構成されており,その最北縁を通る断層が須磨断層に対応する。これら一連の断層による基盤岩の上下落差は約1000 mと推定される。神戸市(1999)によれば,図7−2中のF−4断層においては,ボーリング調査結果より,鬼界アカホヤテフラ層準(約7,300年前)と姶良Tnテフラ層準(約26,000〜29,000年前)がそれぞれ約2 mと約6 mの上下変位している可能性を指摘している。また,ここに推定されている断層の形態は,上述したボーリング調査結果(IT−6地点)と整合するものである。図7−2 須磨断層(F−1)を対象とした反射法地震探査結果(神戸市,1999)