大土平地点は神社の敷地であり,この敷地の北部を断層が通過すると推定されたため,神社境内の最北端部でボーリング調査(No.1)を行った。図5−1に,ボーリング柱状図およびコア写真を示す。調査の結果,本地域は洪水時に堆積した玉石層が厚く分布しており,深度17mまで掘削しても基盤岩に到達しなかった。神社の北側の崖は,基盤岩である花崗岩類が露出することから,断層は神社と北側の崖との間(神戸市道付近)を通ることが確実と考えられる。したがって,本調査地点においては,諏訪山断層の詳細な活動履歴を求めるためのトレンチ調査が困難と判断し,当地点での調査を断念した。