IT−3孔の深度5.6m付近では,花崗岩質砂礫層と花崗岩が断層で接しており,その境界は約50°傾斜する断層粘土を挟み,腐植層をほぼ同傾斜で取り込んでいるコアが確認された。須磨断層は北西傾斜の逆断層とされているので,断層は地表付近では,IT−3孔とIT−2孔との間を通ることが確実となった。
また,IT−6孔は深度80mまで掘削を行ったが,深度37.6〜57m付近に風化した花崗岩が分布し,その上位の深度30〜37.6m付近を,大阪層群と思われる砂や砂礫層が覆うことが確認された。深度57m付近には風化花崗岩と下位の花崗岩質砂礫層との境界があり,これは断層関係で接していると考えられる。