4−2−2 ボーリング調査

柏尾谷断層の性状およびその活動性などの情報を得ることを目的として,前述の反射法地震探査測線付近においてボーリング調査を実施した。図4−14−1図4−14−2に示すとおり,ボーリングは7箇所で掘削を行った。

図4−15は,UT ? 1〜UT ? 7孔のボーリング柱状断面図である。各ボーリング孔の詳細観察記録(50分の1縮尺)およびコア写真は,巻末にまとめて示す。いずれのボーリング孔も,基盤岩は有馬層群に属する凝灰質流紋岩であり,その上に分布する堆積層は,砂や砂礫が主である。基盤岩上面深度は,UT ? 1,UT ? 2,UT ? 5孔は1.3〜1.5m,UT ? 3,UT ? 4,UT ? 7,UT ? 6孔は2.2〜3m程度で,図4−15からも明らかなように,UT ? 5とUT ? 4孔の間に基盤岩上面の落差が認められる。また,最も北に位置するUT ? 1孔と南に位置するUT ? 6孔の基盤岩は硬質であるのに対し,その間に位置するボーリング孔の基盤岩は,破砕されて脆弱化している。