5−2 六甲断層

(1)最新活動時期

船坂西地点における六甲断層の最新活動時期は,約650y.B.P(cal:AD:1270〜1420)以降,約250y.B.P(cal:AD:1490〜1950)以前であり,この活動は西暦1596年の慶長伏見地震時の可能性が高い。

(2)最新活動に先行する活動時期

阪手テフラ(約1.5万年前〜約1.6万年前)の降灰層準堆積以降,K−Ahテフラ(約7300年前)の降灰層準堆積以前に少なくとも一回以上の断層活動があったことが確実であり,この活動時期は,約15,000年前以降,約7300年前以前となる。

(3)切迫度について

最新活動時期に先行する活動時期が確定しないため活動間隔は不明であるが,最新活動時期が西暦1596年である可能性が高いことより,六甲断層が有馬−高槻断層帯東部(平均活動間隔:1000〜2000年程度)と連動すると仮定した場合,その切迫度は高くないと判断される。