(4)最新活動に先行する活動時期

第6,第1及び第2トレンチでは,北低下側のV層は断層変位を受けており,いずれのトレンチでも隆起側ではV層が欠如して,下位のY層をW層が直接覆っていることから,X層堆積以降,W層堆積以前に少なくとも一回以上の断層活動があったことは確実である(図4−11−1図4−11−2図4−11−3図4−11−4図4−11−5図4−12−1図4−12−2図4−12−3図4−12−4図4−13−1図4−13−2図4−13−3図4−13−4)。この活動時期は,V層中に阪手テフラ(約1.5万年前〜約1.6万年前)の降灰層準が認められ,W層最上部にK−Ahテフラの降灰層準が認められることから,約15,000年前以降,約7,300年前以前となる。

なお,K−Ahテフラ以降,Vb層堆積期までの間における活動については,この期間の堆積物が欠如しているため,不明である。