(2)《地層の年代測定(14C年代測定)・火山灰分析結果》

地層の年代を精度良く求めるために14C年代測定を,また特定の年代情報として有効な火山灰分析を行った。なお,火山灰分析は,暮坂峠断層にそって分布する堆積層中の試料についても行った。

年代測定の結果は,表4−5に示すようにA層は900年前以降、B層,C層についても900〜2360年前と新しい堆積物であることが判明し,同時に包含される土器の年代とも整合することがわかった。

一方,火山灰分析により,トレンチ壁面の2試料と,護持の断層露頭で変位している地層中(表4−6の試料名No.1,2,3)からは,AT(24000年前)とK−Ah(約6300年前)起源の火山ガラスが, 山麓斜面上の堆積層(崖錐)からは, AT起源の火山ガラスが含有されていることが判明した。

表4−5 14C年代測定結果一覧表(暮坂峠断層トレンチ;山崎町川戸)

表4−6 火山灰分析結果一覧表(暮坂峠断層)