4−2−1 調査要領

平成11年度の夢前町護持で行なったトレンチ調査では,千数百年前以降に暮坂峠断層沿いに大きな地変のあった証拠と見られる小規模な断層群が見つかった。しかし,これが暮坂峠断層の起震断層としての活動か,そうでないのか,特定するにはいたらなかった。

そこで,本年度は,その検証が可能と推定された他の場所を対象にトレンチ調査を実施した。トレンチ調査は,当初, 平成11年度調査した北西側(夢前町護持(新期の礫層を切る断層露頭の近傍)を第1候補と考えていたが,地元事情により調査許可が得られなかったため,第2候補地である山崎町川戸において実施した(図4−8図4−9)。

本トレンチは,基盤岩が深度1〜2mに出現することから, 深さは概ね2m, 長さは25mの規模で,断層とほぼ直交する格好で掘削した(図4−10)。

掘削時の状況及び掘削後の全景を写真4−12写真4−13写真4−14および写真4−15に示した。