その結果,断層推定部を挟んで南側で掘削したNo.4では,F層中に挟まれる砂層(深度7.30〜8.90m)が, 断層推定部北側で掘削したNo.5では出現しないこと, No.5の深度13.05〜13.90mに分布する腐植質シルト層(14C年代値:49900±1200 y.B.P.)が,No.4孔では認められないことなど,両者で地層の不連続が認められた。
図4−6は,トレンチ調査結果に追加ボーリング調査結果を踏まえて推定した断面であり,F層下位の地質の連続性から見ても, トレンチ壁面に表れたD層以下の地層の乱れが,断層変位であると推定される。
この変位が,三木断層の最新活動によって形成された可能性があり,その場合,三木断層の最新時期は,2450年前以降,1700年前以前と推定される。