表4−1 三木断層トレンチ調査壁面に表れた地層
地震時あるいは,断層変位によると見られる地層の乱れは,C層以上では特に認められない。一方,D層以深では,通常の堆積構造では説明のつきにくい礫の配列や腐植土層の変形が見られるようになる。
特に著しい変形が認められたのは, 西側壁面では31〜32m, 同34m付近である(図4−5,写真4−6、写真4−7)。砂礫の配列方向はN50°Wから70°Wであり,東側壁面に見られる引きずられた腐植土の走向・傾斜はN60°W,60°E。また,西側壁面同34m付近の礫の配列, 東側壁面の腐植土の引きずりを境に,F層表面の分布に30 cm程度の食い違いが認められる(写真4−8、写真4−9)。