そのため,掘削は以下の要領で行なった。
・敷地一杯に筋堀り(No.3からNo.1に向けて掘削,深さ3m程度)を実施(図4−1)。
・筋堀の段階で,No.2とNo.3の間における粘土・シルトの厚さ変化は断層でないこ とが確認されたほか,この深度では断層が確認できなかった。
・次に, 断層の影響が3m以深に見られる可能性が高いと推定されたNo.1とNo.2の間を堀下げる作業を行なった。掘り下げは,当初深度5mまでとした(図4−2)。この時点で距離23mから36m付近にかけ,深度3m以深に分布する砂礫層中に堆積構造の乱れが認められた。
堆積構造の乱れが断層によるものなのかを確認するため,さらに深度6mまで掘削した(図4−3)。
トレンチ規模は,深さ5〜6mに達する区間長が約20mに達し,最終的な掘削土量は700m3以上となった。