(1)地質
山崎断層周辺の基盤地質は,図4−1−1に示すように,三郡帯(結晶片岩類),舞鶴帯(夜久野岩類や舞鶴層群),超丹波帯・丹波帯などの中・古生層,相生層群や生野層群と称される中生代末期の酸性火山砕屑岩類(流紋岩質の凝灰岩)などから構成されている。山崎断層は,これらの基盤岩類中に大規模な破砕帯を伴って北西−南東方向に延びている。断層沿いにみられる基盤岩中の破砕帯は,写真4−1−7に示したように広い範囲で破砕を受けたものが多く,その方向は,概ね活断層としての山崎断層と一致している。しかし,活断層と認められる部分はその一部であり,古い地質時代(第三紀以前)に活動した断層が,第四紀に入ってから再活動した断層であると考えられている。