2−2 トレンチ調査により明らかにされた山崎断層の活動
山崎断層系でのトレンチ調査は,1979年に安富断層 (図2−3) で,1995年には大原断層でそれぞれ実施されている。その結果,両断層とも 868年の播磨地震 (M=7以上)で活動した可能性が高いことが明らかにされた。一方,大地震のおこる間隔については,明確な答えは得られていないが,数千年程度ではないかと推定されている (岡田・安藤・佃,1987)。また,トレンチ調査の行われていない土万断層は,大原,安富の間に位置することからみて,やはり播磨地震の際に,活動した可能性が高いと考えられている。以上の断層は,いずれも山崎断層系のうち明らかに活動的とみられる断層系北西部の断層である。これに対して,山崎断層の南東部では,トレンチ調査は実施されておらず,活動時期についてはわかっていない。