1)準備作業
◎測 量
計画測線沿いに5m間隔で基準点をマーキングし、トラバース測量・水準測量で平面座標・標高を求めた。マーキングには舗装部分ではペイントを、未舗装部分では測量用鋲を用いて行ったが、測量用鋲は安全のため探査終了後、全て撤去した。
次に基準点と基準点の間は巻尺で補間した。
◎受震器の設置
受震点間隔は1mとした。
地震計は1受震点に3個グループ/chのものを使用し、各受震点を中心として測線方向に約0.6m間隔で展開し、粘土を使い、地面に対して平行になるようにスパイクを突き刺す方法により固定・設置した。
2)測定作業
発震点は0.5m間隔として測定した。観測はP波探査と同様であるが探鉱機が48ch仕様である都合上、最大受震点間隔は48mとなる。
3)使用機器
◎震 源
【油圧式S波震源(弊社開発)】
通常「板叩き法」と呼ばれるS波発生方法を機械化したもので、S波発生装置を小型特殊車両に車載している。プレートに対する上載圧は約1t、打撃強度は 50Kg の重錘を高さ1mから落下させた場合に相当する。
図3−3−51に油圧式S波震源の外形図を示す。
◎探鉱機
【BISON9048】
IFP(フローティングポイントでA/D変換をする)機能をもつ探鉱機で最大48chの収録が可能である。記録の加算はメモリー上で行い、記録はハードディスク上に書き込まれる。機器の諸元は以下の通りである。
・チャンネル数 :最大48チャンネル
・収録データ長 :最大10000データ(48ch収録時)
・サンプリング間隔:0.05〜4.0msecまで8段階
・データ書式 :BISON FORMAT
・周波数特性 :4〜4000Hz
・ビット数 :16bit
・分解能 :80db
・フィルター :ハイカット 125〜2000Hzまで5段階
:ローカット 4〜1024Hzまで4Hzステップ
・ゲインコントロール:0〜60dbまで20dbステップ
◎地震計
【SM−11】
・固有周波数 :30Hz
・グルーピング :3シリーズ(3個/グループ)
・抵抗値 :871オーム
・感度 :0.3 V/cm/sec