(2)ボーリング調査(機械ボーリング)

目的:機械ボーリングはリニアメントが通過する調査地の極浅層部の層序の確立及びピット調査計画に資する目的で実施した.さらに,地層の堆積年代等の具体的把握のために,コア試料の一部は火山灰分析及びフィッショントラック年代測定に供した.

調査方法:ロータリー式スピンドル型ボーリング機械を使用した.口径86mmのオールコアリングで,送水掘削を原則として地下水・地層等の状況に応じて無水掘削及び打ち込み掘削も併用した.また,孔壁の崩壊が著しい場合等にはケーシングを用いた孔壁保護対策を施した.コア採取にあたってはその都度コアチューブを清掃すると共に,孔内の残留物を極力除去した上で掘削を再開し,異物の混入を避けるように留意した.採取したコアはコテ・カッター等を用い半割にして写真撮影,地層観察およびスケッチ等を実施した後,含水比の変化が無いようにポリエチレンフィルムで密封し,コアの上下及び深度を明記してコア箱に収納した.図3−2−1に機械ボーリングの概念図を,表3−2−1にボーリング機械の使用機材の一覧を示す.

図3−2−1 機械ボーリングの概念図

表3−2−1 ボーリング機械の使用機材一覧