@5面の段丘面(高位面:T1,中位面1:T2−1,低位面1:T3−1,低位面2:T3−2,最低位面:T4)が認められる.
A高位段丘面が陸志別川北岸側,陸志別川〜植別川間,植別川南方(丸山付近)に分かれて分布するが,それぞれの分布域東端部では東〜南東への傾動が認められる.
B本地区の北側の沿岸部では中位面1に活構造と思われる小丘状の盛り上がりが存在するが,その延長部は本地区内のポン陸志別川中流部に認められる.
空中写真判読結果を考慮に入れ,現地で地形地質精査を行った.その結果を精査図として図3−1−18に示した.峯浜北方海岸およびポン陸志別川沿い,陸志別川沿い,植別川北岸沿いの露頭柱状対比図を図3−1−19・図3−1−20・図3−1−21に,地形状況と露頭の写真集を図3−1−23・図3−1−24にまとめた.
調査結果の要点は以下のとおりである.
@本地区の地質(層序)は下位より,奥蘂別集塊岩層(Ok;緑色変質した火砕岩・火山性堆積岩類で「武佐岳」図幅地域では忠類層として扱われている),幾品層+陸志別層(Ik+Ko),鮮新世火山岩類(Pv;Ik+Koの一部),高位面堆積物(T1d),中位面堆積物(T2d),低位面1堆積物(T3−1d),低位面2堆積物(T3−2d),最低位面堆積物(T4d),現河川氾濫原堆積物(Ad),新期の火山灰・ローム・腐植層である.
A幾品・陸志別層は本地区の北西寄りの部分では25°前後南東傾斜を取り,それより南東側では10°以下の傾斜となる.