(2)14C年代測定

各採取試料について,14C年代測定を行った.半減期にはリビーの値(5,568年)を用い,13C/12C比に基づく補正14C年代,Stuiver et al. (1998)のINTCAL98を用いた暦年代算出も併せて行った.なお,試料前処理は酸−アルカリ−酸洗浄,酸洗浄,酸によるエッチング,未処理のうち,試料の状態に合わせて適時選択した.

なお、TR1−12についてはファイナルカーボンの量がやや不足したため、β法により長時間測定をおこなった。他の試料はβ法およびAMS法を試料の状態により適時選択した。

試料測定結果一覧を表3−4−3−1に、試料採取位置と補正年代値を図3−4−4−1−1図3−4−4−1−2に示した。14C年代値と層位は概ね矛盾しないが、後述するように花粉分析・火山灰分析結果と比較すると、5130±40yBPの試料のようにそれらと矛盾する結果を示すものも認められた。それらに関する取り扱いについては後述する。