図3−4−2にボーリング位置図,図3−4−3にボーリング柱状図を示し,確認した地質層序を表3−4−4で一覧する.
[孔井地質の概要]
深度0.0〜0.7m:耕作土
多少撹拌され,再堆積性の軽石を含む.0.4m付近に軽石円礫(最大径8p)を多含する.
深度0.7〜1.2m:シルト質砂
細礫・再堆積性の軽石を混在する.下部は腐植土を挟在する軽石質のロー ムからなる.中粒砂の薄層を挟在し,再堆積性の水成相と判断される.火山灰分析を実施(S03−1−1.16)し,その記載岩石学的特徴から新期のテフラではTa−a ・Ko−C?・Ma−b?が混在することを確認した.
深度1.2〜3.7m:火山灰質砂〜シルト
ローム質で上方細粒化する.一部塊状であるが,全体的に葉理が発達し,円礫(軽石・細礫)を混在する.上部,根痕が多数認められる.
深度3.7〜4.5m:火山灰質砂
上部は葉理の発達し,円磨された軽石・細礫の散在するローム質のシルト質砂が主体.下部は10〜15p単位で軽石質の中礫から葉理の発達するローム質砂へ正級化する堆積サイクルがいくつか認められる.ローム質シルトを挟在.
深度4.5〜4.8m:砂礫
正級化構造が発達する.軽石・泥岩・凝灰岩の亜角礫(最大径1p)が主体.
深度4.8〜6.4m:シルト混り礫
塊状不淘汰で,円〜亜角の中礫を主体とする.基質はシルト混り粗粒砂.礫種は泥岩・緑色凝灰岩・軽石からなる.最大礫径8p.
深度6.4〜7.0m:砂礫
比較的淘汰の良い中礫(最大径6p:軽石・玄武岩)を主体とする.基質は粗〜極粗粒砂.6.57〜6.72m間はシルト質礫.
深度7.0〜20.0m:シルト質礫
塊状不淘汰で円〜角の中礫を主体とし,所々巨礫(切り長10p)を混在する.礫種は玄武岩・安山岩・流紋岩・緑色凝灰岩・軽石・砂岩・泥岩等.層相から土石流堆積物と推定される.
図3−4−2 S03−1孔(西古多糠地区)ボーリング位置図
図3−4−3 S03−1孔(西古多糠地区)ボーリング柱状図