ピットAの逆向き低崖に連続する南方約20m地点の低崖においてピットCを,その東側背後の低崖でピットBをそれぞれ掘削した(図3−3−1).ピットBの各法面のスケッチと写真を図3−3−5−1、図3−3−5−2に,ピットCの各法面のスケッチと写真を図3−3−6−1、図3−3−6−2に示す.
ピットBでは,大〜巨礫を主体とする亜円〜亜角礫層が分布し,その上位の表土直下ではローム質砂層が優勢となる.
ピットCでは,ピットBと同様,大〜巨礫を主体とする亜円〜亜角礫層が分布し,その上位の表土直下ではローム質砂層が優勢となる.ローム質砂層は,逆向き低崖の基部を境に不連続となる.
ピットBでは,礫層上面に凹凸があり,やや乱れているものの,明らかに断層変位とわかる構造は認められなかった.一方,ピットCでは,回転したために出来たと思われる不自然に直立した礫を多く認めた.ピットCでは,礫層中に挟み層が乏しいため,断層変位の有無は不明瞭である.しかし,変形による回転が存在する可能性が高いと判断した.より深部に挟み層があることを期待して,本地点を中心にトレンチ調査を実施することとした.