(2)紅葉川左岸・右岸

左岸では,T3面に西に傾斜する撓曲崖が見られ,下盤はT5面となっている.右岸では,T5面に西に傾斜する撓曲崖がみられる.紅葉川右岸のT5面は,地形面の形状から,土石流扇状地面と思われる.

土石流扇状地のため,基準面の設定に困難が予想されるが,変位量を検出できる可能性が在る.活動期については,堆積年代が不明なため詳細はわからない.しかし,インボリューションが見られることからすくなくとも12kaより古い時期の堆積物である可能性が高いと考えた.周氷河現象による,表層地質は擾乱をうけているので,年代測定やイベント認定に際し,困難が予想された.