4−2−4 途別川断層
途別川断層は,Ma−t3面とMa−t4面の境界に撓曲地形が存在し,Ma−t8面にも東上がりの撓曲ないし傾動地形が形成されている.Ma−t8面の変位地形の北方延長では池田層が西へ10度程度傾動しており,芽登凝灰岩も東上がりの傾動ないし撓曲している.途別川断層は,少なくとも中期更新世以降にも撓曲ないし傾動が継続しており,4万年以降もこれらの構造運動が継続している可能性は高い.撓曲構造が幅広い(200〜400m以上)ことからトレンチ調査による最新活動期・活動間隔の開析には大きなリスクが伴われるが,群列ボーリングにより最近数万年間の活動履歴を知ることは可能と考える.