4−2−2 茂発谷断層
茂発谷断層では,変位地形がMa−t1,2面という,少なくとも十万年以前に形成された古い地形面に存在することから,最近数万年間における活動期・活動間隔を知ることは困難である.断層露頭も確認されていないこと,リニアメントが台地頂部に存在すること,おそらく氷期のソリフラクション,表層の浸食による段丘面堆積物の削剥が著しいことから,地形面の年代を直接とらえることのできる可能性は極めて低く,群列ボーリング,トレンチ調査によって活動期・活動間隔をとらえることも極めて困難である.今後の地形地質調査により過去のイベントの存在が判明する可能性は低いと考えられる.