(1)セグメントa

トレンチ調査の結果求められた垂直変位速度は,変位地形から求めたそれに調和的である.青山中央神社トレンチでは,最新活動期の鉛直変位量0.5−0.6m(灰白色粘土を基準),一つ前の変位量(段丘礫層の上面を基準として)を1.3mと求めた.1.3mの変位量に対応する活動時期は,プリズム層の上下の年代値から,12,080〜11,740yBPとなる.

したがって,これらから平均変位速度(鉛直)は,0.11m/kyrとなる.

なお,断層面の傾斜が40°とするとその変位速度は,およそ0.17m/kyrになる.