(1)一番川南部
当別町青山一番川南部地区では,当別川の低位段丘砂礫上面の比高差を狙ってトレンチを掘削したが,チャネル構造であった.トレンチ開削後に実施したボーリング調査では,基盤岩の望来層と当別層の位置を正確にとらえ,構造も把握することができた.ボーリングコアの解析から,断層前後では砂礫層の厚さは変わらず,砂礫層を覆うシルト質堆積物も断層の位置とは無関係に凹凸に富むことが明らかになった.したがって,本地点では断層による変位は生じていないと考えられ,堆積物から得られた年代が,最新活動期の上限を示していると考えられる.